「不登校対策法案」の白紙撤回を求める請願書への署名、たくさん寄せていただいております。

9月30日の第一次締め切りまでに3166筆が集まりました。
10月20日を第二次締め切りとさせていただき、引き続き署名を受け付けております。

以下は署名の呼びかけ文です。

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「義務教育の段階における普通教育に相当する 教育の機会の確保等に関する法律案」について
「不登校対策」にかかわる部分の白紙撤回を求める請願に
ご協力をお願いいたします。

 

 

前国会に提出された「義務教育の段階における普通教育に相当する 教育の機会の確保等に関する法律案」は、5月31日「継続審議」となりました。法案に懸念・危機感を抱いた当事者・関係者の方々から、短期間で多数の署名、議員宛のFAX、国会前でのスタンディング行動にも参加していただいたことが、成立を防いだ大きな力となりました。声を寄せてくださった方々に、心からお礼を申し上げます。

 

当初、「義務教育の段階における普通教育に相当する〈多様な〉教育の機会に対する法律案」だった法案から〈多様な〉という文言が、法案名からも、条文の大部分からも削除されました。代わりに、「不登校児童生徒」は「相当の期間学校を欠席する児童生徒のうち、学校における集団の生活に関する心理的な負担その他の事由のために就学困難状況として文部科学大臣が定める状況にあると認められる者」、「学校」は「学校教育法第一条」校と定義され、「不登校児童生徒」に「(多様が欠落した)教育機会」を確保するための「関係者の密接な連携」、「措置」、「評価」、を示した「不登校対策法案」としての姿を現し、子どもたちを「定義」によって分別、分断する危険な性格も持ち始めました。

 

 

私たち大人は「子どもに良かれ」と思って様々な「対策」を講じることで、子どもを追い詰めてしまう経験を重ねてきました。不登校して辛い時期の子どもに必要なのは、「定義」や「教育機会」の提示ではありません。必要なのは、「学校に行かなくても生きていていいんだと感じられる環境」なのだと、この法案を読んだ不登校体験者の一人がいいました。「この法案は、自分を責めている時期の子どもにとって、凶器になる危険をはらんでいると思う。」とも。

長期の休み明けに、「学校から降りる」選択をすることができずに命を絶ってしまう子どもたちの存在が、また報道されています。「行くのが死ぬほどつらいなら、行かない。」「苦しかったら休む。」という選択がなぜこんなに難しくなってしまっているのでしょう。

 

 

9月の臨時国会に、「継続審議」となったこの法案は再提出されます。どうぞ、改めて国会での審議に向けて、署名にご協力ください。

930日現在、全国各地から3,166筆の署名が集まりました。皆様のご協力に心から感謝いたします。第二次集約は10月20日といたします。10月20日以降も、署名を続けます。更に呼びかけを広げて、お気持ちのある方の声を一筆でも多く寄せて下さるようお願いいたします。

 

「不登校・ひきこもりを考える当事者と親の会 ネットワーク」のブログhttp://ftk.blog.jp/に、法案提出までの経過や、各界の方の意見等を掲載しています。どうぞ、ご覧になって下さい。こちらも合わせて広めていただければ、幸いです。

 

 

不登校・引きこもりを考える当事者と親の会 ネットワーク




請願書(←ここをクリック)をダウンロード→印刷→署名の上、送付先
(〒168-0063 東京都杉並区和泉3-34-23 こども相談室「モモの部屋」気付
   「不登校・ひきこもりを考える当事者と親の会ネットワーク」)までご郵送ください。

どうかよろしくお願いいたします。
(請願書1枚が衆参両院に提出されます。二次締め切りは10月20日です)


下記に当ネットワークの本法案への今回の反対声明の全文を掲載いたします。



「義務教育の段階における普通教育に相当する 教育の機会の確保等に関する法律案」    について「不登校対策」にかかわる部分の白紙撤回を求める請願

 

一 請願要旨

2015年5月27日、超党派フリースクール等議員連盟・夜間中学等義務教育拡充議員連盟の合同総会が開かれ「多様な教育機会確保法(仮称)案」が提案されてから、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案」として継続審議になるまで、登校拒否・不登校当事者や親たち、関係者の賛否は大きく割れ、その懸念の声はますます広がっています。法案の内容も当初の「フリースクール支援法案」から、支援という名の子どもたちを排除する不登校対策法案へと大きく変わりました。

不登校の小・中学生は年間 12 3000人以上にのぼります。いじめや体罰などに傷つきながら、追い詰められた子どもたちの自殺は後を絶ちません。不登校は、教育の問題だけでなく、子どもの命にかかわる国民的課題です。

文部科学省が不登校の対策をすればするほど、不登校の子どもが増え、命を絶つ子どもも増えています。文部科学省の不登校対策は、不登校の子どもを追いつめています。効果を上げていない施策を法律にする必要はありません。

子どもたちを分断し、差別する「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保に関する法律案」について夜間中学と分けて不登校対策に関する部分の白紙撤回を強く求めます。



二 請願事項

 1 「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案について不登校対策

   にかかわる部分の白紙撤回を求めます

 2 夜間中学については、法律を分けて、当事者の意見を尊重し、進めてください